年金の危機 pension reform 2003 7 24

「年金空洞化に懸念 未納率最悪」という報道があった。
2002年度の国民年金未納率が過去最悪の37.2%に達した。
あまりに未納率が悪すぎる。
これでは、年金空洞化というより、年金崩壊の不安がある。
国民年金の未納率の改善を図るべきである。
年齢別の未納率、地域別の未納率を把握して、対策を立てる必要がある。
 しかし、37.2%というのは、信じがたい数字だが、あまりに高すぎる。
この数字の示すところは、もはや年金制度の維持が、むずかしいことを示している。
年金は、自分で運用して、積み立てる時代が来るかもしれない。
これでは、本格的な少子高齢化社会が到来する前に、
国民年金が崩壊してしまう。
確かに、厚生労働省が所管する特殊法人の放漫経営や官僚の天下りなどが、
年金制度への不信に拍車を掛けている。
これは事実でしょう。
放漫経営になるのは、官僚に経営感覚がないこと、官僚が経済をよく知らないことに起因する。
 さらに、年金の運用があまり上手くないということが問題である。
債券や株で、年金を運用しているが、運用方法が、あまり上手くない。
 これでは、個人が、債券や株で、
年金を運用した方が、まだ、いい成績になる可能性すらある。
おそらく、運用の上手な個人投資家の方が、
年金基金の運用者よりも、上手に運用できるだろう。
 今から、8年ほど前に、週刊誌に、こんな記事があった。
年金基金の運用の責任者が、キャリア官僚になっているという指摘があったが、
さすがに、これは事実とは言えないでしょう。
いくら何でも、経営や経済に疎い官僚を、しかも相場というものを知らない官僚を、
年金基金の運用の責任者にするほど、無謀ではないでしょう。
もし、そうだったとしたら、相場のプロに食い物にされてしまう。
 しかし、それにしても、年金は、株式運用が上手くない。
いつも、株を買うタイミングが悪い。
年金の運用担当者をもっと上手な人に変える必要があります。
株式運用のトップレベルのプロをスカウトする必要があります。
 もっとも、株式市場では、年金の運用担当者が、いつまでも、
下手な株式投資を続けてほしい、そう願う者がいます。
だからこそ、投資家の中で、トップレベルのプロをスカウトする必要があります。
プロ野球の選球の補強方法と同じです。
 いずれにしても、個人投資家とは違い、
資金の運用者は、ファンダメンタル分析やテクニカル分析に詳しいことが必要条件です。
そうしないと、市場で負けます。
また、さらに必要ななのが、相場に対する感性です。
 いくら頭がよくても、感性が悪いと、相場に負けます。
この感性は、実際に株式投資の訓練を重ねないと、身に付きません。
これは、経験を積むことにより、身に付けていくしかありません。